トランプ政権はアメリカ合衆国の原点回帰

トランプ政権はアメリカ合衆国の原点回帰

トランプ政権では強気の発言が見られるが内実は内向きの政策であり、国外の事には関心が無く、自国の事だけを考える、アメリカファーストとは国内の事しか考慮しないよというメッセージである。

だから数多くの外国との協定や合意から撤退した。活動そのものを国内の事だけにリソースを振り向けるという事である。これは余りにも手を広げすぎて世界活動で疲弊する米国を縮小して財政支出を抑えると共に、国内に手厚い財政出動を行うと云うものだ。

内向きの政策と見られるが元々が、これが米国の姿だったのである。言わば原点回帰したと言うに過ぎない。モンロー主義とも云われ、海外の出来事に干渉せず、国内の問題だけに終始する、これが第二次大戦前までの米国のスタンスだったのだ。

これが変わったのがヨーロッパ戦線の参入であり、日本との開戦である。そこから米国はどっぷり世界の交渉事に突っ込んでいく事になってしまった。

それは米国が世界の覇権を握り経済も好調で正に世界の大国と君臨してきたから出来た事である。しかし米国は気付いてしまったのである。冷戦を終わらせ一超大国になってしまったのに産業は空洞化し貿易赤字は膨らみ経済も伸びない現状を。そんな国内事情を無視して国外の問題に首を突っ込んでいる場合ではないと。

民主党の国外に対面を気にする政治は終わりを告げ、トランプ政権による内実を優先する政策に舵を切ったのである。そういう大きな流れの中でのトランプ政権の誕生だったのに、その事を忘れて民主党が政権取り返そうとしても、それには無理があるというものなのだ。

たとえ政権が変わっても米国の中国敵視、後戻りせず(JBpress)