室温超伝導の実現で世の中が動き出す可能性

室温超伝導の実現で世の中が動き出す可能性

室温での超伝導が確認された事が論文で発表されたようです。室温とは常温なので常温超伝導という事ですが、以前、超伝導の温度レースという時期があったのをご存知でしょうか。

摂氏15度、室温超伝導状態を世界で初めて実現。しかし実用化にはまだ壁

これまで超伝導と言えば超低温でしか起こらなかった特殊な状態でしたが、これが、これまでの絶対零度に近い温度でしか起こらなかった超伝導が比較的高温で起こる物質が相次いで発見されて、開発競争が起こったのです。

これが新聞の一面で毎週のように記事になっていて、-140度で超伝導達成とかニュースになっていた訳です。その後、開発の困難さなどにより、ブームは下火になって行ったのです。

この80年代後半はこの常温超伝導などが話題になった事もあり、他にもこれまで常識を覆すような発見をしたという報道が増えていました。中でも話題になったのが常温核融合です。

常温核融合は1989年発表当時センセーショナルな話題を振りまき、現代科学で説明できない現象に新理論構築を促すものと現代物理学が震撼したほどです。しかしその後、誰も追試が成功せず、実験の不正が疑われ、誤認として処理される事になったのです。

しかし、その後も常温核融合は話題は時々燻り続けます。実験でそれまでの常識ではあり得ない熱が発生した。核融合した証拠が出た、など繰り返し現れては消えてを繰り返し今に至っています。そして今でも研究を行っているところもあります。

今では、この現象は常温核融合とは何か違った現象ではないかと見られているようです。そのため、名前も凝縮集系核反応、米国では「低エネルギー核反応」と呼ばれるようになっています。

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一時は偽科学とも言われ、研究する事も際物扱いされ、学会から追放されるようか扱いをされていましたが、徐々に盛り返して、やっとここまで来た感じです。しかし今でも正統派の研究とは見られていないのが実情です。

この二つは常温という言葉だけが共通で、全く違う研究分野なのですが同じような時期に発見され、一時は忘れられ、また盛り返しているのです。これには科学界にも保守的な時期と革新的な時期が繰り返し現れているような気がします。

コロナ禍もあって、世の中が沈滞化する中で、科学の新しい発見は、起爆剤として活性化する可能性があります。超伝導の新発見が他の発見の呼び水になる事も考えられるので今の時期の発見は非常に嬉しいニュースです。これがこの大変な時期の突破口になってくれる事を期待します。